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つきのくさぐさ



「沖つ宮」(漆原友紀『蟲師』5巻)

『蟲師に寄せる思い・・・』

今日は待ち焦がれた『蟲師』5巻の発売日でございます。
ついにvariousmoonも『蟲師同盟』に参加できるかもしれません!

・・・最初からやや興奮状態ですが、
まずは『蟲師』についてご説明をしなければならないでしょう。
詳細はトラバ元<蟲師人間なんだよね>(期間限定:通常営業は<貧弱人間なんだよね>)
のキエさまのブログに熱く記されてありますが、
漆原友紀さんの描かれる漫画(講談社アフタヌーンKC)で、現在5巻まで発売中です。
超自然にして自然そのものの力の表象『蟲』と
それを追う『蟲師』ギンコを巡るさまざまな物語です。
<ここでもつぶやくのかい?>のでろさまのお勧めにより購入して以来、
すっかり愛読書となってしまいました。

いつなのかどこなのか分かりそうで分からない世界設定
漫画というより水彩画を思わせる淡いタッチの絵、
まったく架空の世界なのに、あり得そうなリアリティ、
突き放すような切ないストーリーの奥には、何度も読み返し考えさせられるものを秘め、
・・・つらつら書いては見たものの、どうにもしっくりきません。
この漫画の魅力をひとことで表現するのは非常に難しいので、
とにかく読んでみてください!と言いたいところであります。
基本的に1話完結の連作なので、
もし機会がございましたら、みなさままずはお手に取ってご覧下さい。

5巻そのものの内容の話は、まだ手に入れてらっしゃらない方もおられると思うので
ここでは控えておきます。
ただ、タイトルで挙げた「沖つ宮」(5巻の先頭)は・・・お月さまが陰の主役(?)です。
・・・よね?でろさま?



『生みなおし』の伝承がある島にやってきた蟲師ギンコ。
この島では、死に行く者を「竜宮」という海域に運んで捨てたあと、
満月にその竜宮にちらばる光る粒をすくって飲めば、
死んだ者が全く同じ姿でもう一度と生まれてくるという『生みなおし』が
日常的に行われてきました・・・。


死んだ母を産んだ娘、産んだ子供はだんだん死んだ母に似てくる・・・
真っ先に『閉じた円環』という単語を思いました。
結局この怪現象は、「生きていた間の時間」を喰う『蟲』のしわざで
「光る粒」はその蟲の卵であるとされますが、
この『蟲』の存在を、島の人々は肯定的に受け止めています。
島では「死」が人生の終わりではない、という意味では楽園だからです。

ただ、私はギンコの選択を支持します。
『我思うゆえに我あり』ではございませんが、
生きていた間の時間を失うということは、全記憶を失うこと。
記憶を失って、からだだけ元のまま生まれなおすことができても
それはもう『私』ではありません。

また、自分だけではなくて、『生みなおし』によってたとえ愛する者と逢えるとしても、
残酷なようですが、それはもう『愛する者』とは別人でしょう。
似ていれば似ているほど、恐怖や嫌悪を誘うのではないでしょうか?

この「沖つ宮」はクローン技術(特にクローン人間)問題にも
直結する、深い深い物語でした。
とりあえず、最低3回読める漫画、いまどき少ないですよ・・・。
by variousmoon | 2004-10-22 22:51 | 月と蟲師
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月を語ろう。月と語ろう。月と遊ぼう。月を遊ぼう♪ from 甲申年 閏二月朔日
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