私たちは違う世界に生まれ
それぞれ交わるはずのない道を歩み
出逢うはずなどあり得なかった。
なのに。
たくさんの綺麗なものの中から
たくさんのお月さまの中から
海を越えて
時を越えて
私たちは出逢ってしまった。
世界でひとつだけの月。
これは1860年代のイギリス製のブローチです。
variousmoon、もともと光るものには目がないお馬鹿さんですが、
数年来、アンティークジュエリーに興味を持っております。
(<つきのくさぐさ>の古いおなじみの方なら、
あるいは
このブローチを覚えていてくださる方もいらっしゃるかもしれません。)
アンティークジュエリーは、100年以上の時を経ていることを原則とします。
今のジュエリーにはないデザインと、
今のジュエリーでは見られない(出来ない)職人芸、
そして、作られてから今まで、代々受け継がれてきた歴史・・・
そういうものをひっくるめて、大好きなのです。
ただ、なんせ相手はジュエリー・・・お高いものですので、
ほとんどはウインドウショッピングならぬ、
ネットショッピング(サーフィン)で終わるのですが、
・・・このお月さまは、一目惚れしてついに買ってしまいました。
これは世界でひとつだけのお月さま、だと思います。
アンティークジュエリーの世界において、
月のモチーフは決して珍しいものではないのですが、
(お月さまと星のモチーフが流行った時代があったのです。)
三日月型で、真珠が留めてあるのが一番ポピュラー
ずらっとムーンストーン、というものもありますし、
(・・・実は、昔、かなり心動かされたムーンストーンブローチもあったりして。笑)
金のみで、お月さまに繊細な彫りがほどこされたものも多いです。
ずらっとダイヤモンド・・・というのもありますが、
それは完全に予算オーバーなので、残念ながら却下ですが(笑)。
比べて、このお月さまをご覧下さい。
中央の赤い石(少し赤が見えにくいですが)は、
カボッションカット(真ん丸に磨くカット)のロードライト・ガーネットです。
その5つの石の中心部分に、それぞれ穴を開け、
穴に金を埋めた上に、小さなローズカット・ダイヤモンド
(今のブリリアント・カットより、石のカット面数が少ないカットのダイヤ)
をはめこんでいます。
それだけでも・・・今のジュエリーでは
面倒すぎてやりそうもない技術ですが・・・
石の周囲のフリル状になった部分をよくご覧いただきますと、
うず巻きがいっぱいあるのが分かりますか?
このうず巻き、なんと、薄く細く延ばした金の板を巻きつけたものなのです。
それをひとつひとつ隣の金のボールにくっつけて、
三日月のラインを形作るのは、同じく金の細い針金で、
しかも針金にまでぎざぎざの刻みが入っているという・・・。
私は、好きなだけで知識は素人ですが、
これはまさに「職人芸だ・・・」と
サイトの写真を見ただけで、唸ってしまいました。
・・・で、「ぼーなす」にてお買い上げ、と相成りましたわけです♪(笑)
ネットショッピングだと、どうしても現物が届くまで不安ですが、
これは、店の写真が鮮明だったこともあって、
不思議に平然と待っていられましたね。
購入したサイトは、こちら
faycullen。
フロリダのお店が経営しているサイトです。
このお店は、きっとイギリスで買い付けをして、
このブローチを仕入れたものと思われます。
それとも、イギリスからアメリカに渡った一族が、
大事に大事に伝えてきたのでしょうか?
(ものすごく保存状態がいいんですよ!)
どちらにしても、一度大西洋を渡り、
今度は太平洋を渡って、variousmoonのもとにやって来たのです。
また、このブローチが生まれたのが1860年代だとしたら、
日本は幕末・維新の時期。
イギリスで生まれたこのお月さまが、
約140年後に、見初められて(?)日本の小娘(笑)の手元に収まるなんて
きっと世界中の誰もが想像していなかったのです。
もちろん、インターネットで世界中がこんなにつながるなんてことも
1860年代には想像できなかったでしょうけれど・・・。
そんなことを言い出すと、variousmoonがこの世にあり、
みなさまとつながっているのも、2年前の私は想像していませんでしたが・・・。
月並みですが、運命って不思議ですね。
・・・ここまで長々と読んでくださった方々、ありがとうございました(笑)。