陰陽師・安倍晴明と、親友の源博雅が
平安の世に、「ものの怪」の関わるさまざまな事件を解決していく物語。
短編連作である原作から派生して、
岡野玲子の漫画、稲垣吾郎主演のNHKドラマ、野村萬斎主演の映画と、
メディアミックスで「陰陽師ブーム」を巻き起こした作品です。
(過去形にするか現在形にするかは少し悩みますが)
どれかの媒体でご存知の方もおられるでしょう。
私は図書館読書派なので、あまり最新の出版事情には詳しくありませんが
最近読んだこの『鳳凰ノ巻』は、シリーズ4作目になるでしょうか。
この本に収められた7編の中では
「月見草」が一番月にゆかりの深いお話です。
ですが、どの短編も、だいたい晴明と博雅が
晴明の屋敷で月見酒をする情景から、話が展開していきます。
月の光を浴びながら、茫々と手入れをしていない庭を眺めつつ、
ほろほろと酒を酌む2人。
(ときどき式神をまじえながら、ですけど)
いつも読むと羨ましく思ってしまう時間です。
ですから、今回挙げたこの本、というわけではなく
シリーズを通して好き、というほうがよいかもしれませんね。
月好きをくすぐるポイントが多いです(笑)。
おすすめです。
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「これですんだ。どうだ博雅、続きをやるか?」
「続き?」
「もどって、月が隠れるまで飲みなおそうかと言ってるのさ」
「ああ、そうしよう」
「うむ」
「うむ」
「月見草」より